ジェームズディーン愛用のメガネはタートオプティカル・アーネル

ジェームズディーン愛用のメガネはタートオプティカル・アーネル

ジェームズ・ディーンは、アーネルの愛用者。彼の顔によく合います。

ジェームズに想いを馳せ、「アーネルとは?」「ジェームズ・ディーンがどれほどアーネルを気に入っているか」まとめます。

 

アーネルとは?

アーネルは、タートオプティカル社のメガネフレーム。タート社はすでに倒産していて、ヴィンテージものとして出回り中。

現在、復刻版として日本タート、アメリカタートなどいくつかの会社が販売しています。

復刻を最初に始めたのは、LAのビンテージ洋服店フォーユアアイズの店主、デヴィット・ハート氏だったと記憶しています。

 

タートオプティカル社について

タート社は、1948年にニューヨークに設立された小さなメガネメーカー。創業者はシェリー・タートです。

当時はメガネの黄金期。タート社に対する世間の位置付けは、「最高級の品質の製品を販売する会社」で、ファッションメガネの象徴として、人気を集めました。

今では「伝説のブランド」と評されます。

 

タートオプティカルの工場

工場はニューヨークのW.27th street にありました。

google ストリートビューで見ると、オシャレな通り。見通し良く雰囲気が良いです。

2018年5月のW.27th street
2018年5月のW.27th street。だいたいこの辺ですね

今はレストランでしょうか?

当時は1つのフロアーに「オフィス兼、工場」として営んでいたとのこと。プエルトリコからの労働者が10人前後で、メガネを作っていました。

 

金属とプラスチックのミックスが得意

タート社は金属とプラスチックのミックスが得意で、「オリジナルブレンド品」を完成させました。

プラスチックフレームと共に、世界に名を轟かせました。

タート社のメガネは全てハンドメイドです。耐久性のある7バレルヒンジがトレードマーク。特徴的なので、一目でわかります。

高価なブランドではなかった

タート社のメガネは「高品質」なものの、「高級」ではありませんでした。

一般向けのオシャレなメガネもありましたが、眼鏡を壊してしまった人向けの、新しい眼鏡が出来るまでの代替え品としても使われました。

生産数がさほど多くなく、市場に出回る数も少なかったため、今となっては入手が困難です。

 

ARNEL (アーネル)について

アーネルは、タートオプティカルを代表するメガネフレームの一つ。「ウェリントン型」「ダイヤ型のリベット」「耐久性のある7バレルヒンジ」「豊富なカラーリング」が特徴です。

アーネルのブラックウッド
アーネルのブラックウッド

特に、2トーンカラーのアーネルはよく見ます。

映画『ベンジャミン・バトン』でブラッド・ピット演じるベンジャミンが掛けていたのも、2トーンタイプ。年々数が減り、どんどんどんどん希少な存在になっています。

 

ジェームズ・ディーンとアーネル

 

往年のスター、ジェームズ・ディーンは、タートオプティカルのアーネルを愛用していました。

ジェームズは有名人ですが、高価なものではなく安価なものを好みました。

どこにでもある安いTシャツ・安いジーンズ・安いメガネフレームといった具合に。スターでありながらも、一人の普通の若者として在りたかったのでしょうか?

Happy Birthday, Elizabeth Taylor. #JamesDean #ElizabethTaylor

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リーバイスブックとジェームズ・ディーン

余談を挟みます。

リーバイ・ストラウス ジャパンが定期刊行していた雑誌『リーバイスブック』で、ジェームズ・ディーンは重役を担いました。

雑誌は1986年から年に2回発行され、ジェームズは1986年のvol.1〜1994年のvol.18まで表紙を飾りました。

これにより、「ジェームズのデニム=リーバイス」というイメージがありますが、実際に愛用したデニムがLEEです。

" Happy Easter, Happy Easter." -Jim Stark #jamesdean #jamesbyrondean #jimmydean #1950s

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1993年のVol.16のリーバイスブック。ジェームズはアーネルを着けています。サイズは42~44/20~22です。

 

ジェームズ・ディーン用のアーネルは別注品

ジェームズはべっ甲カラーを好みました。

通常よりも色がまろやかで濃ゆく、ジェームズ用は別注ではないか?と言われています。

 

ディーンはメガネをたくさん持っていた!?

ディーンには、やんちゃ坊主だった噂があり、「ハイスクール時代に15本も眼鏡を壊したことがある」との逸話があります。

メガネをたくさん持っていて、異なるメガネで撮られた写真がいくつかあります。

James Dean and Dennis Stock photographed by Phil Stern, 1955.

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写真家デニスの前でジェームス・ディーンは、臆する事なくセルフレームのクラシックなメガネをかけ、故郷のインディアナ州フェアマウントで狩りをしたり、ニューヨークのアクターズスタジオで演技やダンスを学んだり、セントラルパークに近い彼のアパートで生活している場面を撮影させている。
NEWYORKER MAGAGINEより引用

クリップオンレンズ = ジェームズ・ディーンスタイル

ジェームズ・ディーンは視力が悪かったです。

当時は度付きのサングラスがなく、サングラスを掛けたいとき、メガネの上にクリップオン・レンズを装着。これが、ジェームズ・ディーンスタイルです。

今では見かけないスタイルですが、度付きのメガネにクリップオン・レンズはいいですね。

タート社はクリップオン・レンズを出していないので、アメリカン・オプティカルかボシュロムのものだと思われます。

まとめ

ジェームズ・ディーンが愛用したメガネ、タートオプティカルのアーネルのご紹介でした。

アーネルは年々、希少価値が高まっています。在庫のあるうちに、買っておきましょう!