AdobeAcrobatの偽物を知らないうちに販売していた話

AdobeAcrobatの偽物を知らないうちに販売していた話

どうも、むらはるです。

過去に少し、Adobe(以下、アドビ)の偽物を販売しました。

販売していたときはそれが偽物だとはつゆ知らず…販売した人に、「あなた偽物を販売してるでしょ」と証拠を突きつけられました。

商品が偽物だと知り、在庫を一掃。「商品を届けたけど、入金はまだ」という方に対し、事情を説明し、返品していただきました。

あのときは大変でした。偽物にタッチすることはもう嫌です。

 

アドビの偽物を販売するに至った経緯を、詳細に書いていきます。

※話を分かりやすくするため、話の途中にちょいちょい創作を入れます。

アドビの偽物を販売するに至った経緯

セールで安く仕入れたアドビのソフトをヤフオクで販売すると、「うちも安くで扱っているのでうちから買って欲しい」とメッセージが来ました。

中国の方でした。それがこの話のスタートです。

「うちでアドビ製品買ったら安いよ。」

最初は無視していましたが、同じ人から何度も連絡が来ます。メールアドレス付きでした。

「う〜ん、安くで買えるんなら良いなぁ。」そう思い、数日後にメール。

「Adobe Acrobat XIいくらですか?」

 

商品リストをもらった

メールの返事をもらいました。中国の方ですが、日本語が上手です。

メールには商品リストが添付されていました。

adobeの偽物の商品リストの例
adobeの偽物の商品リストの例

彼の言う通り、アドビ製品が格安でリストアップされています。

送料込みで約1万円分、注文しました。1万円くらいに抑えたのは、初めての取引で、ちゃんと商品が届くか不安だったから。そういうところはちゃっかりしています。

約1週間後、商品が届きました。全て新品で、「スゲー、本当に届いた!」と感動しました。

早速、ヤフオクで売りました。すぐに売れました。チャリーン!イェイ!

 

自分が販売したものが偽物だと知った

前途洋々!そんな感じで喜んでましたが、すぐに雲行きが怪しくなります。

商品を数個販売したとき、「この商品、おかしい」と、クレームがありました。

理由を聞くと、「ライセンス認証とユーザー登録ができない」とのこと。「マジか!」と思い、自分でも試すと、確かにできません。

例の中国人に、「ライセンス認証できないのですが…」とメールしました。

すると、「そんなはずはありません。問題なくできますよ。」とのこと。もう1回試しましたがうまくできません。

商品をリサーチすることにしました。

 

Adobeに詳しい人に相談した

Adobeに詳しい人に、「この製品、ライセンス認証とユーザー等労苦ができないのですが」と相談。「う~ん、これ、若干違うよね」と言われました。

  • 本物とバーコード番号がちょっと違う
  • 製品パッケージにシュリンクがない

これらの違いがある模様。このとき、アドビ製品に偽物があると初めて知りました。

高級ファッションじゃあるまいし…という感想でした。

 

アドビに電話で確認

念のためアドビに電話。「すいません!この商品、ライセンス認証ができないんですが!」

アドビ「ウチにはない番号です。ウチから買いました?」

僕「いいえ。」

アドビ「じゃあうちの製品だと断定できないです」

そんな感じのやりとりです。

 

偽物の販売をするのは犯罪である

偽物を売るとはどういうことなのか、調べました。

「偽物を偽物だと知り、販売すると、商標法に抵触する可能性がある」とのこと。犯罪です。

犯してしまうと…

「10年以下の懲役か1000万円以下の罰金、またはその両方に課せられる(商標法78条)」とのこと。さらに、

「相手に本物だと偽って販売すれば、詐欺罪(刑法246条)が適用される」とのことです。

詐欺罪の場合は10年以下の懲役刑で、罰金はありません。

 

まとめると下記です。

偽物を販売したときの罪

  • 偽物を偽物だと知り、販売すると、商標法に抵触する可能性がある
  • 10年以下の懲役か1000万円以下の罰金、またはその両方に課せられる(商標法78条)
  • 相手に本物だと偽って販売すれば、詐欺罪(刑法246条)が適用される
  • 詐欺罪の場合は10年以下の懲役刑で、罰金はなし

 

商標法78条は詐欺罪(刑法246条)よりも重いです。

そうだったのか…ここから数日、胃が痛かったです。

僕の場合は、商品が偽物だと知らずに販売していたので、ギリギリ犯罪には当たりません。

 

在庫を捨てた

まだ捌けていない在庫がありますが、商品が偽物だと知ってしまった今、販売を続けるわけにいきません。

商品を販売し、発送したものの、入金がまだの人がいたので、「すいません、その商品、本物ではないので、発送をストップしました。お金は返金させていただきます。」と事情を説明し、理解をいただきました。

中国人には、「これ偽物でしょ?」とメール。

中国人「本物ですよ。ちゃんと使えます。」

僕「そうですか。でもライセンス認証できません。返品と返金をお願いします。」

中国人「返品も返金もできません。」

その態度にあきれて、彼とのメールを削除しました。メールアドレスも消去。在庫も捨てました。

今思えば、ちゃんと記録を残しておくべきだった…と思いますが、当時はこの人との関係を清算したくていっぱいでした。

そんなこんなで、この話は幕を閉じました。

 

今回の話で勉強になったこと

製品が偽物だと知ったとき、胃が痛かったです。

ここで、以下の2つについて話させて欲しいです。

  • 中国人のコピー技術は凄い
  • Adobe製品は公式サイトで買うべし

 

中国人のコピー技術は凄い!

中国人のコピー技術はすごいです。今回のアドビ製品は、ライセンス認証とユーザー登録ができなかったものの、ソフトとしては、問題なく動きました。

以下、今回の製品の特長です。

  • 製品としてはきちんと使える。
  • ただし、ライセンス認証とユーザー登録ができない。
  • よって、Adobeのサポートが受けられない。製品アップグレードもできない。
  • つまり、お試し版を永遠に使える感じ。

中国人との話では、工場を持っているとのこと。だから安くで販売できるとのことでした。

素直にすごいと思いました。この技術を他に生かせないのでしょか?笑

 

Adobe製品は公式サイトで買うべし

Adobe製品をちょっとでも安く買いたい気持ちはわかります。が、Adobe製品は公式サイトで買うべきです。

その理由としては

  • 確実に本物である(安物買いの銭失いにならない)
  • サポートを受けられる(Creative Cloudで管理されている)

ことが挙げられます。

アドビ製品に、抜け道はありません。

本物か正規代理店で購入しましょう!

 

まとめ

AdobeAcrobatの偽物を知らないうちに販売していた話でした。

商標登録のある製品の偽物を、偽物だと認識しつつ販売すると、犯罪です。

10年以下の時間を刑務所で過ごすか、1,000万円以下のお金を払うことになります。

辛いです。

過去の例を見ると、スターバックスのロゴを入れたスマホケースを販売している人が逮捕されました。税関の職員さんの摘発で発覚した模様。

今の時代、副業やちょっとしたお小遣い稼ぎに精を出したくなりますが、簡単に大金は稼げませんね。